こんにちは!スタッフブログ担当のエレ田です!
本日はあつまれどうぶつの金具シリーズPart5クリスマスエディションということで、仏教だけでなくヨーロッパの文化とも少し絡めてお話していきたいと思います。
こちらの金具は目貫なのですが、獅子や龍などが多い中珍しく、リスがモチーフになっています。くりっとした目と大きい尻尾がかわいいですね。
日本では某ネズミー社のキャラクターや、動物園など比較的馴染みの薄い動物ですが、ヨーロッパ、そしてなんと仏教とも深い関わりがあります。
キリスト教のルーツであるユダヤ教『レビ記』の11章には不浄な生物のうち、地を這う動物にリスが付加的に該当するとされています。
実際にもロンドンやブリュッセルの公園などはリスの巣だらけで、少し前には害獣被害としてニュースになる程…。こんなにも多い理由は動物に干渉せず、餌になるような実のなる樹木がたくさんあるのでヨーロッパはどの街にでも公園にはリスが生息しているものだそうです。毛皮の服飾利用、食用としての利用もされ、日本でもアイヌ民族がチタタプ チタタプしていたそうですが、ウサギよりあっさりだという味が気になります!
北欧神話では、ユグドラシルにラタトクスというリスが住んでおり、同じくユグドラシルの梢にすむ鷹と根本に住んでいる蛇(竜とも)の会話を中継し、二匹の喧嘩を煽っているのだとか。めちゃくちゃ性格悪いですね〜。
ヨーロッパではあまり評判の良くないリスですが、仏教では良い逸話が伝わっています。
お釈迦さまがブッダになる前、王子シッダールタだった頃のお話です。悟りを求め城を飛び出したものの、なかなか成果の出ないことに焦りを感じて修行の断念を考えていた時、休んでいた湖の辺りに一匹の小さなリスがいました。リスの湖水に尻尾をつけては出し、つけては出している様子を不思議に思ったシッダールタは何をしているのか聞くと、「湖の水を全て汲もうとしている」と答えたのです。驚いたシッダールタは、一滴二滴ずつしか汲めないのに一体何百年かかることかと指摘するも、リスは「何年かかろうが決めたことを全うするまでやめない」と決心を語ります。そして、同じ大願を掲げるシッダールタはリスの言葉で今までの弱気を振り払い修行の続行を決心したのです。
実はこのリスはシッダールタを励ますために帝釈天が変化した姿だと言われています。目貫の金具や伝統文様としてリスがモチーフになった理由がよくわかる逸話でした。
「継続は力なり」ということですね。でも、やっぱり見た目はかわいいです(笑)
目貫ということは、このかわいいリスを刀の装飾にしていた人がいるということでしょうか・・・なんだかかわいい人ですね。
それではみなさま、MerryXmas🎄